北海道 厚岸 海の幸フェア~海の豊かさを守り・育て・つなげる~を開催

Alliance for the Blue(アライアンス・フォー・ザ・ブルー)(以下、AFB)は、2024年7月13日(土)から15日(月・祝)にかけて、東京都江東区のイトーヨーカドー アリオ北砂店で「北海道 厚岸 海の幸フェア ~海の豊かさを守り・育て・つなげる~」を開催しました。

AFBは、恵み豊かな海を次世代に継承するために、海洋プラスチックごみ問題の主な原因と言われる廃棄漁網を回収し、高度な再生素材に変え、それらを活用した商品づくり「Product for the Blue」を展開しています。

このフェアは、生活者に、海ごみ問題の現状とその解決に向けた取り組みを知る機会を提供し、商品を買うことで海洋環境保全活動に参加できることをお伝えするとともに、回収に関わる漁業者やProduct for the Blueの製造にかかわる協働企業に消費者の反応を届け、取り組みの継続・拡大を促進することを目的に開催しました。

(写真左)各種ポスターを掲示しフェアを告知 (写真右)大人気だった弁当の「かきぶた合戦丼」

大勢が行き交う1階の催事スペースで開催

会場には今回のフェアに向けて製作したのぼりなどを設置しました

フェアは、イトーヨーカドー アリオ北砂店1階の催事スペースで開かれました。廃棄漁網が商品になるまでの過程や、売上の一部を寄付し推進を支援している「藻場再生プロジェクト」の取り組みなどをパネル・動画で紹介するとともに、廃漁網を活用し製造されたバッグやトラベル用品、マッサージ器を展示・販売しました。また、廃棄漁網の回収拠点である北海道厚岸町厚岸味覚ターミナル コンキリエと厚岸町商工会の方々が水産加工品の紹介と販売を行いました。期間中は、同店を訪れた多くの人が立ち寄り、その活動を紹介することができました

今回は、廃漁網の素材から製造した商品「Product for the Blue(フォー・ザ・ブルー)」シリーズのバッグや、トラベル用品、マッサージ器を複数展示・販売しました。今回持ち込んだ商品はすべて廃漁網由来のサステナブルな生地を採用しており、環境に優しいだけでなく、デザイン性と機能性にも優れているのが魅力です。

期間中はサステナブルな商品とおいしい名産品がずらり

会場では、上記シリーズの「豊岡鞄」をはじめ、その他の商品も販売しました。それぞれの展示・販売商品をご紹介いたします。

〈豊岡鞄〉

会マスミ鞄嚢株式会社製の「漁網デニム カブセトランク」

豊岡鞄は、兵庫県豊岡市で生まれた伝統的な鞄ブランドです。その歴史は100年以上にわたり、地元の職人が一つ一つ丁寧に作り上げる品質の高さで知られています。 展示した豊岡鞄は、北海道で回収された漁網を原料に再生ペレットを製造し、製糸、織布の各過程をアライアンスに加盟する複数の企業(リファインバース株式会社、モリト株式会社など)での協働を経た後、豊岡鞄の認定企業により、鞄へと生まれ変わったものです。今回は、豊岡鞄の主要企業である株式会社アートフィア―、株式会社足立、マスミ鞄嚢株式会社の三社が出展しました。

〈ランドセル UMI〉

株式会社アートフィアーのランドセル「UMI(ウミ)」は、従来のランドセルの概念を覆す一品です。同商品は再生素材を使用し、軽量かつ頑丈で、小学生にとって使いやすい数々の機能的な工夫が盛り込まれているのが特徴です。表面生地の多くに廃漁網由来の生地を採用しています。 「UMI」の誕生の背景には、未来を背負う子供たちが使うランドセルに、海洋環境保全に貢献するサステナブルな素材を利用したいという強い思いがありました。多くの親子連れがこのランドセルに興味を示し、実際に手に取っていました。

〈ドクターエア〉

(写真右)廃漁網由来のリサイクル生地を使用した「3DマッサージピローBLUE LIFE」

会場の一角ではトータルボディケアブランド「DOCTORAIR(ドクターエア)」の「BLUE LIFE シリーズ」の展示も実施しました。
同シリーズは青く美しい地球環境を守ることを目指し、持続可能で豊かな生活を支えるために開発されたものです。展開される商品で使用される再生生地は、廃漁網由来の生地で、その光沢と質感のよさ、丈夫さが決め手となり採用されました。また、BLUE LIFEシリーズの新製品となるマッサージチェアには、廃漁網由来の生地は使われていませんが、アップルレザーなど環境に配慮した素材が使われています。この商品の売上の一部もご寄付をいただき、「藻場再生プロジェクト」に活用いたします。

数多くの海産物を出展した北海道厚岸町とは

厚岸町は、北海道東部に位置し、豊かな自然環境と美しい海岸線に囲まれています。総面積約735平方キロメートルに、約8,000人の方々が住んでいます。特産品は牡蠣やホタテなどの海産物で、特に厚岸産の牡蠣は、その品質の高さから全国的に評価されています。
そんな厚岸町の観光施設「厚岸味覚ターミナル コンキリエ」は、道の駅飲食部門で12年連続*売上No.1を獲得し、年間約20万人の訪問者を誇ります。地元の新鮮な海産物を提供するレストランや土産物店があり、多くの観光客でにぎわっています。販売している商品は、牡蠣やホタテなどの新鮮な海産物を中心に、地元ならではの加工品など多岐にわたります。今回のフェアでは、コンキリエと厚岸町商工会の方々が町の魅力をアピールしていました。
*2011年から12年間

〈厚岸町の名産品〉

(写真左)大人気だった「金の牡蠣ラーメン」
(写真右)試飲する人が後を絶たなかった「あっけし極みるく65」

厚岸町の名産品も大盛況で、足を運んだ多くの人が興味深そうに手に取っていました。中でも、その場で試飲できた牛乳は人気で、多くの方が濃厚さに驚いていたようでした。

(写真左)ヒット商品の「とろろ昆布」 (写真右)コンキリエでも人気の調味料シリーズ

厚岸味覚ターミナル・コンキリエの展示販売部長である横川流一さんによると、この3日間で一番売れたのは「とろろ昆布」だったといいます。また、持ち運びやすさと日持ちのよさから、名産の牡蠣を原料とする調味料「金のかきシリーズ」も非常に人気がありました。
横川さんは「同シリーズは醬油やポン酢、ドレッシングなどラインナップが豊富で、他の地域では加熱用の牡蠣として使用するものをあえて調味料にしているため、うま味が断然違うのです」と教えてくれました。

AFBは今回のフェアを通じて、消費者に海ごみ問題に関心を持っていただき、海洋環境の保全に参加できるよう働きかけを行いました。今後もこうしたフェアならびにイベントを催し、引き続き海洋環境保全の取り組みの継続と拡大を促進することを目指し、海を取り巻くステークホルダーにとっていい影響を与えながら、持続可能な環境と商品を作り出すことを目指していきます。